計画研究キ
高性能防振システムの開発
  現在、TAMA300 重力波検出器の低周波における感度を制限しているのは地面振動であるため、本計画研究では、低周波防振装置SAS(Seismic Attenuation System) の基礎技術開発を目的とした研究をおこなった。

 具体的には、Caltech-東大-国立天文台の3 グループの共同でSAS を開発・試作し、それを東大の3m プロトタイプレーザー干渉計に組み込み防振特性等の性能評価をおこなった。

 また、SAS の開発と同時に、その周辺の開発研究も進めている。具体的には、防振系の3 次元シミュレーション、防振系と密接な関係をもつミラー懸架装置の開発、ミラー材料の機械損失研究、これらの要素を組み合わせて総合的性能を試験するためのミラー熱雑音の実測等の研究項目である。これらの研究を有機的に組み合わすことによって、レーザー干渉計の最も重要な要素であるミラーおよびその周辺を含めたシステム全体の高感度化が実現される。

 ここでは以下の3 つの重要な研究項目について説明する。
1 低周波防振装置SAS の開発
2 Suspension Point Interferometer の開発
3 熱雑音の直接測定
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